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Organic farming

有機農業

杉浦農園の農業について

自然と共に育む未来

日本には、豊かな自然を巧みに利用して自然と共生する里山が数多くあります。杉浦農園は、2003年から、奈良県金剛葛城山麓の里山を保全する目的で、棚田を使った持続可能な有機農業を営んでいます。杉浦農園の有機農業について、そして主要作物である酒米、野菜、蕎麦やワイン用ブドウについてご紹介します。

棚田 - 高低差を活かした
挑戦の農地

棚田は、勾配のきつい斜面に造られており、平野部の農地とは違った苦労を伴います。水の管理は非常に重要で、段ごとに異なる条件に合わせた管理が必要です。杉浦農園では田畑転換という技術を用いて、水田としてだけでなく畑としても活用しています。また輪作と言って、水田の後に他の作物を作る昔ながらの知恵も取り入れています。こうして四季折々に変化する棚田の風景は、訪れる人々に深い印象を与えます。

豊かな土、豊かな実り

有機農業にとって最も大切なことは、健康な土壌を作ることです。有機物と微生物が豊かな土壌は、植物の生育を健全化し、科学的な資材を使わずとも作物の生産を可能にします。そのため、杉浦農園では、棚田の刈り草や稲藁を主体に、周辺地域の有機資材(発酵鶏糞・発酵豚糞・酒粕・米糠)を加えて自家製の堆肥を作り、田畑に投入しています。

主要作物 - 酒米、里芋
そして奇跡のニンジン

杉浦農園は主要作物として、酒米、里芋、ニンジンの有機栽培にも力を入れています。酒米として栽培している秋津穂という品種は、地元酒蔵の酒造りに使われる貴重な米で、棚田を満たす山水によって丁寧に育てられています。里芋は御所市を代表する野菜であり、とくに大正時代に台湾から導入されたウーハンという品種は、里芋の中でも特に粘りの強い大変おいしい里芋です。そして、棚田で作る大変甘いニンジンも好評で、地元レストランでも奇跡のニンジンとして人気があります。

休耕田の新しい可能性

杉浦農園では、休耕田や耕作放棄地を活用した作物生産にも取り組んでいます。標高400mの里山の気候風土は、良質の蕎麦とブドウを育むことができます。耕作放棄地は水田機能が失われている代わりに、排水が良好であり、蕎麦やブドウの栽培には適しています。そこで御所市に蕎麦の産地を作ることと、ビオワインの販売を目指しています。蕎麦は里山保全のNPOと協力してそば打ち実演販売をしており、御所蕎麦の宣伝普及に努めています。